制度情報は対象年度・公式窓口の最新案内もあわせてご確認ください。

新NISAの始め方|口座開設前に確認したい制度と手順

新NISAを始めるときは、すぐに商品を選ぶのではなく、「何のために使うお金か」「どの金融機関で口座を持つか」「無理なく続けられる金額はいくらか」を先に決めます。基本の順番は、制度を知る、生活資金と投資資金を分ける、金融機関を選ぶ、NISA口座を申し込む、積立設定と受取方法を確認する、の5段階です。

積立額を変えたらどうなるか迷っている方へ
新NISA つみたてシミュレーターで比較すると、現在の買付額・評価額を引き継ぎ、毎月または年1回の積立について、現状維持と変更後の将来額を棒グラフで確認できます。積立を止める場合やマイナスの条件も比べられます。

先に結論:新NISAは5ステップで始める

順番行うこと確認したい点
1制度とリスクを知るNISAは税制優遇であり、元本保証ではない
2投資に回す金額を決める近く使う生活資金と分け、年間枠を使い切ることを目的にしない
3金融機関を選ぶ対象商品、費用、積立方法、サポートを確認する
4NISA口座を申し込む本人確認書類とマイナンバーを用意し、税務署確認を待つ
5設定後も内容を確認する購入額、手数料、分配金・配当の受取方法、記録を確認する

情報確認日:2026年8月31日
金融庁、国税庁、日本証券業協会の公開情報を確認しています。本記事は制度と一般的な手順の整理であり、特定の金融機関・商品・売買時期を推奨するものではありません。投資には元本割れのおそれがあります。

この記事の目次

NISAは投資の利益を非課税にする制度

NISAは、NISA口座で取得した上場株式や投資信託等から得られる売却益・配当等を、一定の範囲で非課税にする制度です。通常、株式や投資信託の利益には税金がかかりますが、NISA口座内の対象取引では非課税になります。

ただし、NISA自体が利益を生むわけではありません。購入した商品の価格が下がれば元本割れする可能性があります。金融庁も、安全性・収益性・流動性の3つすべてに優れた金融商品はないと案内しています。生活費や近く使う予定のお金と分け、値動きがあっても保有を続けられる範囲で考えることが出発点です。

NISAで変わるのは税金の扱いです。
元本や将来の利益が保証される制度ではありません。「非課税枠を埋めること」より、家計と目的に合う金額を決めることを優先します。

2024年からのNISA制度の全体像

項目つみたて投資枠成長投資枠
年間投資枠120万円240万円
併用併用でき、合計で年間360万円まで
対象商品長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託上場株式・投資信託等(除外商品あり)
買付方法定時・定額の積立投資積立投資と一括投資
非課税保有期間無期限
非課税保有限度額1人1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)

年間投資枠は、1年間に新しく購入できる上限です。非課税保有限度額は、保有商品の取得金額を基準に管理される生涯の総枠です。両者は同じものではありません。

現在の制度では、日本国内に住む18歳以上の人が1人1口座を開設できます。年齢は利用する年の1月1日時点で判定されます。つみたて投資枠と成長投資枠は併用できますが、同じ年に別々の金融機関へ分けて使うことはできません。

口座開設前に確認する4つのこと

1.投資する目的と使う時期

まず、「何のためのお金か」と「いつ使う可能性があるか」を書き出します。日々の生活費、近い将来の支払い、急な出費に備えるお金まで投資へ回すと、相場が下がった時期に売らざるを得なくなる可能性があります。

毎月の金額は、年間120万円や360万円から逆算する必要はありません。収入と支出を確認し、価格が下がっても生活に影響しない範囲から始めます。積立額は金融機関の条件に沿って後から見直せます。

2.使う金融機関

NISA口座は1人1口座です。金融機関は年単位で変更できますが、同じ年のつみたて投資枠と成長投資枠を別の金融機関で使うことはできません。そのため、口座開設前に次の項目を同じ基準で確認します。

  • 自分が検討する種類の商品を扱っているか
  • 商品ごとの購入時・保有中・売却時の費用
  • 最低積立額、積立日、変更・停止のしやすさ
  • 入出金方法、取引画面、問い合わせ窓口
  • 上場株式の配当等を非課税で受け取るための設定案内

「人気だから」「キャンペーンがあるから」だけで決めず、自分が長く管理できる条件を比べます。本記事では特定の金融機関を順位付けしません。

3.対象商品と費用

つみたて投資枠で購入できるのは、金融庁の基準を満たして届出された投資信託等です。対象一覧は更新されるため、申込時に金融庁の最新一覧と金融機関の商品ページを確認してください。

対象商品であることと、自分に適していることは別です。商品説明書や目論見書で、投資対象、値動きの要因、手数料、分配方針などを確認します。理解できないまま購入を急ぐ必要はありません。

4.すでにNISA口座がないか

以前に別の金融機関でNISA口座を申し込んだことがある場合、二重に開設することはできません。口座の有無が分からないときは、金融機関への問い合わせや、e-Taxのマイページで確認できる情報を利用します。旧制度のNISAで保有している商品は、新制度の非課税保有限度額とは別枠で管理されます。

NISA口座を開設する5ステップ

ステップ1:金融機関を選ぶ

銀行、証券会社など、NISA口座を取り扱う金融機関から1社を選びます。すでに通常の証券口座を持っていても、NISA口座の申込みは別に必要です。金融機関ごとに取扱商品やサービスが異なるため、口座だけ先に作るのではなく、使い方まで確認します。

ステップ2:申込方法と必要書類を確認する

金融機関のWebサイト、アプリ、店頭等から申込みます。本人確認書類とマイナンバーを確認できる書類が必要です。利用できる書類の組合せ、撮影方法、住所や氏名が現在の情報と一致しているかを申込先で確認してください。

ステップ3:本人情報とマイナンバーを提出する

氏名、住所、生年月日、職業等を入力し、本人確認書類とマイナンバーを提出します。入力内容と書類が一致しない場合は確認に時間がかかることがあるため、送信前に見直します。

ステップ4:税務署の確認を待つ

金融機関は、NISA口座の重複がないかなどを税務署へ確認します。金融機関によっては確認完了前に取引できる場合がありますが、後から重複が判明するとNISA口座として扱われないことがあります。申込先から届く口座開設完了の連絡と注意事項を確認します。

ステップ5:購入・積立の設定をする

口座が開設されただけでは投資は始まりません。対象商品、金額、買付日、決済・入金方法を確認して設定します。自動積立でも残高不足やカード更新などで買付されない場合があるため、初回の取引結果も確認してください。

口座開設後に確認すること

  • 注文内容:口座区分がNISAになっているか、金額・回数・買付日が意図どおりかを確認する。
  • 費用:購入時だけでなく、保有中の信託報酬など商品ごとの費用を確認する。
  • 年間利用額:つみたて投資枠と成長投資枠の利用状況を金融機関の画面で確認する。
  • 配当等の受取方法:上場株式・ETF・REITの配当等をNISAで非課税にする場合は、証券会社で受け取る「株式数比例配分方式」が必要になるため、金融機関の案内を確認する。
  • 記録:取引報告書や年間取引の情報を確認できる場所を把握する。

価格の上下を毎日確認する必要はありませんが、設定したまま放置せず、家計や目的が変わったときに積立額と保有内容を見直します。見直しは、値動きだけを理由に急いで売買することとは異なります。

初心者が間違えやすい6つの点

1.年間投資枠を使い切る必要はない

年間120万円・240万円は上限であり、目標額ではありません。未使用分を使わなくても問題はありません。ただし、その年に使わなかった年間投資枠を翌年へ繰り越すことはできません。

2.売却しても同じ年の年間投資枠は戻らない

NISAの商品を売却すると、その商品の取得金額分の非課税保有限度額は翌年以降に再利用できます。一方、売却した年の年間投資枠がその場で復活するわけではありません。再利用できる金額は売却額ではなく取得金額を基準にします。

3.NISAの損失は損益通算できない

NISA口座で生じた損失は税務上ないものとされ、課税口座の利益や配当等との損益通算はできません。翌年以降への繰越控除もできません。利益が非課税になる一方で、この違いも理解しておきます。

4.配当等は受取方法によって課税されることがある

上場株式・ETF・REITの配当等を銀行口座や郵便局で受け取る方法では、NISA口座で保有していても非課税にならない場合があります。非課税で受け取るための「株式数比例配分方式」について、取引する証券会社で確認してください。

5.2つの投資枠を別の金融機関で使うことはできない

同じ年のつみたて投資枠と成長投資枠は、1つの金融機関で利用します。片方を銀行、もう片方を証券会社というように分けることはできません。

6.金融機関の変更には時期と条件がある

変更手続きは、変更したい年の前年10月1日から当年9月30日までです。ただし、その年に変更前の金融機関ですでにNISAの商品を購入している場合、その年分の金融機関は変更できません。変更前のNISA口座で保有する商品を、変更後の金融機関へ移すこともできません。

よくある質問

NISAを始めると確定申告が必要ですか?

NISA口座内の対象となる売却益や配当等については、原則として確定申告は不要です。ただし、配当等の受取方法やNISA以外の所得・控除など、個別の事情によって確定申告が必要になることがあります。税務判断に迷う場合は税務署や税理士へ確認してください。

つみたて投資枠だけでも利用できますか?

利用できます。2つの投資枠は併用できますが、両方を使う義務はありません。自分の目的と理解度に合わせて判断します。

毎月同じ金額を続けなければいけませんか?

金融機関と商品の条件に応じて、積立額の変更や停止ができます。家計が変わったときは、無理に続けず設定を見直してください。

次に確認するページ

新NISAは、制度の全体像を確認したあと、迷っている点だけを分けて調べると整理しやすくなります。制度コンパスでは、次の解説を順次追加します。

  • つみたて投資枠と成長投資枠の違い・併用方法
  • NISAの金融機関を変更する期限と手順
  • NISAの商品を売却した後に枠を再利用できる時期
  • NISAと確定申告、損益通算、配当の税金
  • 対象商品・費用・積立設定を確認するチェックリスト

ほかの税金・控除・家計手続きを探す場合は、制度コンパスのトップページから確認できます。

公式情報

制度、対象商品、金融機関の取扱いは変更されることがあります。申込みや取引の前に、金融庁・国税庁と利用する金融機関の最新案内を確認してください。

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