【大学職員が解説】JASSO奨学金(貸与型)の賢い借り方と返し方|失敗しないための全知識

学費・奨学金

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「給付型奨学金の対象には、残念ながらならなかった…」
「でも、やっぱり進学の夢は諦めたくない!」

こんにちは、大学職員のシュウです。
前回の記事では、返済不要の奨学金制度について解説しましたが、残念ながら、全ての学生がその対象となるわけではありません。

しかし、落ち込む必要は全くありません。
日本の大学生の2.6人に1人が利用しているJASSOの「貸与型奨学金」は、あなたの学びを力強くサポートしてくれる、非常に心強い制度です。

大切なのは、「なんとなく借りる」のではなく、その仕組みをきちんと理解し、「賢く借りて、賢く返す」ことです。

この記事では、貸与型奨学金を検討しているあなたのために、「借りる時」から「返す時」までの全知識を、分かりやすく解説します。

そもそも、JASSOの「貸与型奨学金」とは?

貸与型奨学金は、卒業後に返済が必要な、いわば「国が低金利で貸してくれる教育ローン」です。これには2つの種類があります。

  • 第一種奨学金(無利子): 利子がつかない非常に有利な奨学金です。その分、家計や学力の基準は、次に紹介する第二種よりも少し厳しくなります。
  • 第二種奨学金(有利子): 利子がつく奨学金ですが、その利率は最大でも年3%と、民間の教育ローンに比べて非常に低く設定されています。第一種よりも基準が緩やかで、多くの学生が利用できます。

借りる時の重要選択:人的保証 vs 機関保証

貸与型奨学金を申し込む際、必ず選択を迫られるのが「保証制度」です。これは、万が一あなたが返済できなくなった場合に、代わりに返済を保証してもらう仕組みのことです。

  • 人的保証: 親や親戚などにお願いする制度です。保証人になってくれた人に、精神的な負担をかける可能性があります。
  • 機関保証: 保証機関に保証料を支払うことで、保証人になってもらう制度です。身内に迷惑をかけたくない、と考える多くの学生がこちらを選んでいます。

保証料がいくらかかるのかは、毎月の貸与額によって変わります。以下のシミュレーターで、目安を確認してみましょう。

貸与型奨学金と「保証制度」という重要な選択

貸与型奨学金「機関保証」保証料シミュレーター(改良版)

貸与型奨学金で「機関保証」を選択した場合、保証料が天引きされた後の「手取り額」がいくらになるかシミュレーションします。

実際に振り込まれる月額

¥ 75,676

貸与月額 – 月々の保証料

月々の保証料(天引き額)

¥ 4,324

4年間の合計: 約 207,552 円

もう一つの選択肢:「人的保証」とは?

「人的保証」は、親族に連帯保証人・保証人になってもらう制度です。
メリット: 保証料が一切かからないため、貸与月額がそのまま満額振り込まれます。
デメリット: 万が一返済できなくなった場合、保証人になった親族に返済義務が移ります。
どちらの制度を選ぶか、必ず保護者の方と相談して決めましょう。

※このシミュレーションはJASSOが公開している保証料の目安(2022年度)を基に作成しており、実際の金額とは異なる場合があります。

返す時のリアル:卒業後の負担は?

奨学金を借りる際に、最もイメージしておくべきなのが、「卒業後、毎月いくらずつ、何年間返すのか」という返済計画です。

特に、有利子の第二種奨学金を検討している方は、利率によって返済総額がどう変わるのか、必ずシミュレーションしておきましょう。

卒業後の負担は?返済シミュレーター

貸与型奨学金 返済シミュレーター(改良版)

貸与型奨学金を利用した場合の、卒業後の返済額と利息をシミュレーションします。将来の返済計画にお役立てください。

毎月の返済額

¥ 17,688

返済総額

¥ 4,245,120

利息総額 (手数料)

¥ 405,120

※利率は在学中ではなく、貸与終了時に決定されます(上限3%)。これはあくまでシミュレーションであり、実際の金額とは異なる場合があります。

まとめ:計画的に借りれば、奨学金は怖くない

貸与型奨学金は、決して「借金」というネガティブなものではありません。あなたの未来の可能性を広げるための、「未来の自分への投資」です。

大切なのは、借りる前に、卒業後の返済計画までを具体的にイメージすること。それさえできれば、貸与型奨学金は、あなたの夢を叶えるための、最強のパートナーになります。

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