ふるさと納税は、誰でも必ず確定申告する制度ではありません。確定申告が不要な給与所得者等で、寄附先が5団体以内ならワンストップ特例を使えます。ただし、医療費控除や住宅ローン控除1年目などで確定申告をすると、申請済みのワンストップ特例も無効になります。
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- 確定申告をしない人+寄附先5団体以内:各自治体へ期限内に申請すれば、ワンストップ特例を利用できます。
- 寄附先が6団体以上:ワンストップ特例は使えないため、確定申告が必要です。
- 別の理由で確定申告をする人:ワンストップ申請済みでも無効になります。申請分を含むすべての寄附を確定申告に入れます。
- 同じ自治体へ複数回寄附:団体数は1団体ですが、ワンストップ申請は原則として寄附ごとに必要です。
情報確認日:2026年8月9日
法令等の基準:国税庁タックスアンサー掲載の「令和7年4月1日現在法令等」。本記事は日本の所得税・個人住民税に関する一般的な制度を説明しています。
ふるさと納税で確定申告が必要になるケース
| 状況 | 手続き | 注意点 |
|---|---|---|
| 寄附先が6団体以上 | 確定申告 | 寄附件数ではなく自治体数で数える |
| 医療費控除を申告する | 確定申告 | ワンストップ申請分もすべて申告 |
| 住宅ローン控除の1年目 | 原則、確定申告 | ふるさと納税も同じ申告書へ入れる |
| 副業などで申告が必要 | 確定申告 | 寄附を入力し忘れない |
| 給与収入2,000万円超など | 確定申告 | 会社員でも申告義務が生じる場合がある |
| 確定申告不要・5団体以内 | ワンストップ特例を選択可 | 各寄附先へ期限内に申請 |
「5団体以内」は、寄附した回数ではなく寄附先の自治体数です。同じ自治体へ年に3回寄附しても1団体として数えます。一方、6つの異なる自治体へ寄附した場合は、合計額が少なくても確定申告が必要です。
なお、ふるさと納税をしていなくても確定申告が必要になる条件は別にあります。迷う場合は、当サイトの会社員の確定申告要否診断で先に確認できます。
確定申告をするとワンストップ特例は無効になる
国税庁は、確定申告を行う場合、ワンストップ特例の申請は無効になると案内しています。理由が医療費控除、住宅ローン控除、還付申告などであっても同じです。
ワンストップ申請済みだから、ふるさと納税は確定申告に書かなくてよい、という扱いにはなりません。申請済みの分も含め、その年の対象となる寄附をすべて申告します。
ワンストップ特例を使える基本条件
- もともと確定申告をする必要がない給与所得者等である
- 1年間のふるさと納税先が5団体以内である
- 寄附先ごとに申請し、必要書類を期限までに提出する
ワンストップ特例では、所得税分を含む控除相当額が翌年度の個人住民税から控除されます。確定申告をする場合は、所得税の寄附金控除と個人住民税の控除として反映されるため、通知上の見え方も異なります。
住宅ローン控除・医療費控除との関係
住宅ローン控除は1年目と2年目以降で違う
給与所得者が住宅ローン控除を受ける最初の年は、原則として確定申告が必要です。この年にワンストップ特例を申請していても無効になるため、ふるさと納税を同じ確定申告へ含めます。必要書類と入力手順は住宅ローン控除1年目の確定申告で確認できます。
2年目以降は、給与所得者であれば年末調整で住宅ローン控除を受けられます。ほかに確定申告する理由がなく、寄附先が5団体以内なら、ワンストップ特例を利用できる余地があります。
医療費控除は確定申告で受ける
医療費控除を受けるために確定申告をすると、ワンストップ特例は無効になります。医療費控除だけでなく、ふるさと納税の寄附金控除も忘れずに入力してください。対象費用や10万円の基準は医療費控除の対象と申告方法で整理しています。
副業・複数給与・年途中の退職など
副業所得、複数の勤務先からの給与、給与収入2,000万円超などで確定申告が必要になる人も、ふるさと納税を申告に含めます。年途中の退職で年末調整を受けていない人が還付申告する場合も同様です。所得税の申告が不要でも個人住民税の申告が必要になるケースがあるため、副業等は自治体の案内も確認してください。
確定申告で準備するもの
- 寄附金受領証明書:寄附先の自治体が発行する寄附ごとの証明書
- 寄附金控除に関する証明書:国税庁長官が指定した特定事業者が発行する年間寄附額の証明書。寄附ごとの受領証に代えられます
- 源泉徴収票の内容:添付は不要ですが、給与や源泉徴収税額の入力に使います
- 本人確認・還付口座等:マイナンバーカード方式など、提出方法に応じて用意します
- ほかの控除の資料:医療費控除の明細書、住宅ローン控除関係書類など
特定事業者の証明書データや自治体の寄附金受領証明書は、対応状況によりマイナポータル連携で取得・自動入力できます。同じ寄附が重複しないよう、入力結果を最後に確認します。
ふるさと納税を確定申告する手順
- その年の寄附先・寄附日・寄附額をすべて一覧にする
- 受領証または寄附金控除に関する証明書を用意する
- 国税庁の確定申告書等作成コーナーで、給与・控除などを入力する
- 「寄附金控除」に、ワンストップ申請済みの分を含む全件を入力する
- 住民税に関する入力、寄附先、重複・漏れを確認する
- e-Tax、郵送または税務署窓口で提出する
申請期限と間に合わなかった場合
- ワンストップ特例:原則として、寄附した年の翌年1月10日までに寄附先へ申請します。郵送は必着です
- 通常の確定申告:原則として、対象年の翌年2月16日から3月15日までです。期限が休日の場合は翌開庁日になることがあります
- 還付申告:申告義務がない人の還付申告は、対象年の翌年1月1日から5年間提出できます
ワンストップ特例の期限に間に合わなかった場合でも、確定申告で寄附金控除を受けられます。すでに確定申告を提出した後でふるさと納税を入れ忘れた場合は、更正の請求などが必要になる可能性があります。所得税額に動きがない場合の扱いもあるため、所轄税務署や住所地の自治体へ確認してください。
よくある間違い
- 返礼品の申込み画面で「ワンストップ希望」にしただけで手続き完了と思う
- 医療費控除だけ確定申告し、申請済みのふるさと納税を入力し忘れる
- 寄附件数と自治体数を混同する
- 引っ越し・氏名変更後に、期限までの変更届を出し忘れる
- 上限目安を確定額と思い込み、住民税決定通知書を確認しない
公式情報
- 国税庁 No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)
- 国税庁 ふるさと納税をされた方へ
- 国税庁 ふるさと納税に係る寄附金控除に関する証明書等について
- 国税庁 No.1211-1 住宅借入金等特別控除
- 総務省 ふるさと納税ポータルサイト
本記事は一般的な制度案内であり、個別の税務判断を行うものではありません。申告義務、控除額、期限の特例は個別事情や対象年で変わることがあります。最終判断は国税庁・自治体の最新案内または税務署、税理士へ確認してください。
次に確認すること
寄附前なら、まずふるさと納税の控除上限目安シミュレーターで無理のない金額を確認しましょう。住宅ローン控除1年目などで確定申告する方は、ワンストップ申請済みの寄附も申告へ含めてください。