制度情報は対象年度・公式窓口の最新案内もあわせてご確認ください。

住宅ローン控除1年目の確定申告|必要書類・やり方を2026年入居対応で解説

ARTICLE

住宅ローン控除を初めて受ける年は、会社員でも年末調整では完了しません。入居した年分の確定申告で、住宅の区分に合った書類を提出します。2年目以降は、給与所得者なら勤務先の年末調整で控除を受けられます。

最初にすること:「新築・未使用」「中古・買取再販」「リフォーム」のどれかを確認し、引渡し書類を一式まとめてください。2026年入居から制度が改正されているため、入居年を取り違えないことが重要です。

この記事は2026年中に入居した給与所得者を中心にした一般的な案内です。2025年以前の入居、連帯債務、共有名義、住み替え、贈与、補助金、店舗併用住宅などは計算や書類が変わります。情報確認日:2026年8月13日。

1年目は確定申告、2年目以降は年末調整

入居した年

確定申告が必要

住宅区分に応じた証明書と計算明細書を添えて申告します。会社の年末調整だけでは初年度の控除を開始できません。

2年目以降

会社員は年末調整へ

税務署からの控除申告書と、金融機関の年末残高等証明書などを勤務先へ提出します。

他の申告もある

全部まとめて申告

医療費控除、副業、ふるさと納税なども同じ確定申告へ含めます。住宅ローン控除だけ別送しません。

まず住宅の区分を確認する

住宅・工事 主な確認点 追加書類の例
新築・建築後未使用 認定住宅、ZEH水準、省エネ基準適合などの性能区分 認定通知書、住宅省エネルギー性能証明書、建設住宅性能評価書など
中古住宅 新耐震基準または耐震適合の証明、取得日、住宅性能 耐震基準適合証明書、建設住宅性能評価書、付保証明書など
買取再販住宅 宅建業者が一定の改修を行った住宅か 増改築等工事証明書など
増改築・リフォーム 対象工事か、工事費、居住部分、工事後の床面積 増改築等工事証明書、工事請負契約書など

売買契約書に「中古」と書かれているだけでは、税制上の区分や必要書類を確定できません。住宅会社、仲介会社、金融機関から渡された書類名を確認し、国税庁の住宅区分別ページと照合します。

2026年入居の主な適用要件

  • 住宅の引渡しまたは工事完了から6か月以内に入居している
  • 控除を受ける年の12月31日まで引き続き居住している
  • 主として自分が住む住宅で、併用住宅は床面積の2分の1以上が居住用
  • 住宅ローンの返済期間が10年以上
  • 合計所得金額が原則2,000万円以下
  • 床面積は原則50㎡以上。40㎡以上50㎡未満は合計所得金額1,000万円以下などの条件がある
  • 住み替え時の3,000万円特別控除など、併用できない譲渡所得の特例を一定期間利用していない

床面積は広告やパンフレットの面積ではなく、登記事項証明書の面積で判定します。マンションは共用部分を含まない専有部分の登記面積です。

2026年入居の控除額はどう決まる?

基本の計算は、住宅ローン等の年末残高と取得対価等の少ない方を基礎に、対象となる借入限度額までの部分へ0.7%を掛けます。100円未満は切り捨てです。ただし、算出額がそのまま現金で全額戻るとは限らず、所得税額や住民税の控除上限などに左右されます。

2026年入居の住宅区分 通常の借入限度額 子育て世帯等 控除期間
認定住宅の新築等 4,500万円 5,000万円 13年
ZEH水準省エネ住宅の新築等 3,500万円 4,500万円 13年
省エネ基準適合住宅の新築等 2,000万円 3,000万円 13年
認定・ZEHの既存住宅 3,500万円 4,500万円 13年
省エネ基準適合の既存住宅 2,000万円 3,000万円 13年
その他の既存住宅・増改築等 2,000万円 2,000万円 10年

表の「子育て世帯等」は、年齢40歳未満で配偶者がいる人、40歳以上で40歳未満の配偶者がいる人、または19歳未満の扶養親族がいる人です。判定時点や床面積などの条件があります。住宅の性能区分は自己判断せず、証明書で確認してください。

1年目の必要書類チェックリスト

  • 確定申告書と住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書、または調書方式の借入情報
  • 家屋の登記事項証明書
  • 工事請負契約書または売買契約書の写し
  • 土地も対象にする場合は土地の登記事項証明書と売買契約書の写し
  • 認定住宅・ZEH・省エネ住宅は性能区分を証明する書類
  • 中古住宅は必要に応じて耐震基準を証明する書類
  • 増改築等は増改築等工事証明書など工事区分を証明する書類
  • 補助金を受けた場合は補助金額が分かる通知書
  • 住宅取得等資金の贈与特例を使った場合は贈与税申告書などの写し
  • 連帯債務がある場合は年末残高の付表
  • 給与の源泉徴収票の情報、マイナンバー確認書類、還付口座

調書方式に対応した金融機関へ適用申請書を提出している場合は、年末残高等証明書や一部契約書の添付方法が変わります。マイナポータル連携や作成コーナーに表示された借入情報を確認してください。

住宅ローン控除1年目の申告手順

  1. 入居日と住宅区分を確認:2026年入居か、新築・中古・買取再販・増改築のどれかを整理します。
  2. 適用要件を確認:床面積、所得、返済期間、居住状況、住宅性能、併用できない特例を確認します。
  3. 書類を集める:金融機関、法務局、住宅会社、自治体など発行元別にそろえます。
  4. 作成コーナーへ入力:給与、住宅、土地、借入金、補助金、贈与などを画面案内に沿って入力します。
  5. 他の申告項目も追加:医療費控除、寄附金控除、副業などがあれば同じ申告へ含めます。
  6. e-Taxまたは書面で提出:添付データ・別送書類と受付結果を確認します。
  7. 控えを保存:申告書PDF、受信通知、住宅関係書類、翌年の年末調整用書類を保管します。

ふるさと納税のワンストップ特例に注意

住宅ローン控除1年目のために確定申告をすると、ふるさと納税のワンストップ特例は適用されません。すでにワンストップ申請書を提出していても、すべての寄附を確定申告の寄附金控除へ入力します。

忘れやすいポイント:住宅ローン控除だけ入力して送信すると、ふるさと納税分が申告へ反映されません。寄附金受領証明書または寄附金控除に関する証明書を準備してください。

申告期限を過ぎた場合

会社員が住宅ローン控除による還付だけを受ける還付申告は、原則として対象年の翌年1月1日から5年間提出できます。一方、副業などで確定申告義務がある人は通常の申告期限が適用されます。「還付だから5年以内でよい」と一律に判断しないでください。

申告後に住宅の区分や借入金、寄附金などの入力漏れへ気付いた場合は、税額の増減に応じて修正申告または更正の請求を検討します。

よくある間違い

会社の年末調整に書類を出せば1年目も終わる

初年度は確定申告が必要です。勤務先の年末調整で対応できるのは、原則として控除を開始した後の2年目以降です。

ローン残高の0.7%が必ず全額振り込まれる

0.7%は控除額計算の基礎です。借入限度額、取得対価、所得税額などの上限があるため、実際の減税額・還付額は人によって異なります。

住宅会社からもらった書類は全部同じ

認定住宅、ZEH、省エネ、中古、買取再販、増改築では必要な証明書が違います。書類名と住宅区分を一つずつ照合します。

ふるさと納税はワンストップ申請済みだから入力不要

確定申告をするとワンストップ特例は適用されません。寄附分をすべて確定申告へ含めます。

公式情報

情報確認日:2026年8月13日。住宅の区分、入居年、共有・連帯債務、贈与、住み替えなどで取扱いが変わるため、個別事情は所轄税務署または税理士へ確認してください。

上部へスクロール