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会社を退職して給与が止まっても、住民税の支払いがすぐ終わるとは限りません。個人住民税は前年1年間の所得を基に計算され、給与所得者は原則6月から翌年5月まで給与天引きされるため、退職時点で未徴収分が残るからです。
先に結論:退職月が6~12月なら、残額を最後の給与等から一括徴収するか、自治体の納付書で自分で払う普通徴収が基本です。1~4月退職は、一定の例外を除き、残額を最後の給与・退職手当等から一括徴収します。5月退職は通常、最終月分を給与から徴収します。
情報確認日:2026年10月3日
個人住民税は市区町村が課税・徴収します。納期限、納付回数、利用できる支払方法、減免・猶予は自治体により異なるため、実際の通知書と1月1日時点の住所地の市区町村へ確認してください。
退職後も住民税が請求される理由
住民税は、その年の1月1日に住所がある市区町村で、前年1月1日から12月31日までの所得を基に計算されます。会社員は通常、年税額を6月から翌年5月までの12回に分け、会社が給与から差し引く「特別徴収」で納めます。
たとえば2026年度の住民税は、原則として2025年中の所得を基に計算されます。2026年中に退職して収入が減っても、すでに決まった2026年度の税額は自動的に消えません。
未徴収分を清算する
最後の給与等から一括徴収するか、納付書へ切り替えて自分で納めます。
退職年の所得で再計算
退職年に給与収入があれば、翌年6月ごろから住民税が発生することがあります。
退職月で変わる住民税の支払い方
| 退職時期 | 残りの住民税 | 主な対応 |
|---|---|---|
| 6月1日~12月31日 | 原則は普通徴収へ切替え | 本人が申し出れば、最後の給与・退職手当等から一括徴収できる |
| 1月1日~4月30日 | 原則一括徴収 | 本人の申出がなくても、5月31日までに支払う給与・退職手当等から徴収 |
| 5月 | 最終月分を特別徴収 | 通常どおり最後の給与から5月分を徴収 |
1~4月退職でも、死亡退職や、一括徴収する税額が最後の給与・退職手当等を超える場合などは例外があります。給与明細の控除額だけで判断せず、会社の給与担当者と自治体から届く通知を確認してください。
一括徴収と普通徴収の違い
一括徴収
未徴収の住民税を最後の給与や退職手当等からまとめて差し引き、会社が自治体へ納入します。手取りが大きく減る場合があります。
普通徴収
自治体から届く納税通知書・納付書を使い、自分で納めます。一般に年4回ですが、納期限と支払方法は通知書を確認します。
どちらが得という違いではありません。
同じ年度の年税額を、退職時にまとめて払うか、自治体の納期限に分けて払うかの違いです。家計の手元資金と納め忘れのリスクを踏まえて選びます。
再就職したら給与天引きへ切り替えられる?
新しい会社へ再就職し、引き続き特別徴収を希望する場合は、新しい勤務先を通じて普通徴収から特別徴収へ切り替えられることがあります。すでに納期限が過ぎた分や、自治体の処理時期によっては切替えられないことがあるため、納付書を新勤務先の給与担当者へ持参して相談します。
- 未納の納付書があることを新勤務先へ伝える
- 新勤務先が特別徴収への切替届を自治体へ提出する
- 切替え完了の連絡があるまで、手元の納付書を自己判断で破棄しない
- 納期限が近い分は、自治体へ支払方法を確認する
翌年にも請求が来ることがある
退職した年の1月から退職月までに給与を受け取っていれば、その所得を基に翌年度の住民税が計算されます。退職後に無収入でも、翌年6月ごろに納税通知書が届くことがあります。
一方、退職年の所得が前年より大きく減れば、その影響は原則として翌年度の住民税に反映されます。「今は無収入だから今年度分もゼロになる」と考えず、退職年度の残額と翌年度の見込みを分けて資金を確保します。
退職金にかかる住民税は別計算
退職金にかかる住民税は、通常の給与所得に対する住民税とは別に計算され、一般には退職金の支給時に会社が所得税等とあわせて特別徴収します。この記事で説明している「給与から引ききれなかった住民税」とは別枠です。
納付書が届かない・払うのが難しいとき
- 納付書が届かない:退職時の異動届の処理状況と送付先住所を、会社と市区町村へ確認
- 転居した:住民税は原則としてその年1月1日の住所地で課税されるため、旧住所地の自治体から届く場合がある
- 紛失した:納期限前に市区町村へ再発行や別の納付方法を相談
- 納付が難しい:放置せず、納期限前に徴収猶予・減免・分割相談の対象になるか自治体へ確認
失業しただけで全国一律に住民税が免除される制度ではありません。減免等の要件と申請期限は自治体ごとに異なり、申請前の納付分が戻らない場合もあるため、早めの相談が重要です。
退職時に確認するチェックリスト
- 最後の給与明細で住民税の控除額を確認した
- 会社へ一括徴収か普通徴収かを確認した
- 普通徴収なら、納税通知書の送付先住所を確認した
- 翌年度も退職年の所得に応じた請求があり得ると見込んだ
- 再就職する場合は、新勤務先へ特別徴収の切替えを相談した
公式情報・確認先
制度コンパスは官公庁等の公式サイトではありません。実際の税額、納期限、納付方法、減免・猶予は、納税通知書と課税自治体の案内を確認してください。