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新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠は、どちらか一方を選ぶ制度ではありません。同じNISA口座で併用でき、違いは主に「年間投資枠」「購入できる商品」「買付方法」です。まずは毎月の積立を続けやすい金額で考え、必要があれば成長投資枠を組み合わせます。
先に結論
つみたて投資枠は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託等を積立で購入する枠です。成長投資枠は上場株式や投資信託等まで対象が広く、積立と一括購入の両方に使えます。年間上限はそれぞれ120万円と240万円で、併用すると年間360万円までです。
新NISAつみたてシミュレーターでは、毎月額・期間・仮定年率だけの簡単計算に加え、すでに保有している金額や年1回の買付も含めて概算できます。
情報確認日:2026年9月3日
金融庁と国税庁の公開情報を確認しています。本記事は制度の一般的な違いを整理したもので、特定の金融機関・商品・売買時期を推奨するものではありません。投資には元本割れのおそれがあります。
つみたて投資枠と成長投資枠の違いを比較
| 比較項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
| 主な対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託等 | 上場株式・投資信託等(除外商品あり) |
| 買付方法 | 積立投資 | 積立投資・一括投資 |
| 併用 | 同じNISA口座で併用でき、年間合計360万円まで | |
| 非課税保有期間 | 無期限 | |
| 非課税保有限度額 | 合計1,800万円。そのうち成長投資枠は1,200万円まで | |
年間投資枠は、その年に新しく購入できる金額の上限です。非課税保有限度額は、NISA口座で保有できる商品の取得金額を基準に管理する総枠です。上限まで使う義務はなく、使わなかった年間投資枠を翌年へ繰り越すこともできません。
制度全体と口座開設の順番を先に確認したい場合は、新NISAの始め方をご覧ください。
つみたて投資枠は積立を続けるための対象商品が絞られている
つみたて投資枠で購入できるのは、金融庁の基準を満たし、対象商品として届け出られた投資信託等です。対象は、販売手数料、信託報酬、信託期間、分配頻度などについて一定の要件を満たす商品に絞られています。
- 年間120万円まで購入できる
- 対象商品は金融庁の一覧で確認できる
- 定期的・継続的な方法で買い付ける
- 積立額は年間上限ではなく、家計から無理なく続けられる額で考える
「つみたて投資枠の対象だから損をしない」という意味ではありません。投資信託等の価格は変動し、元本割れすることがあります。対象商品であることと、自分の目的やリスク許容度に合うことは分けて考えます。
成長投資枠は対象商品と買付方法が広い
成長投資枠では、上場株式や投資信託等を年間240万円まで購入できます。一括購入だけでなく、金融機関が対応していれば積立にも使えます。名前に「成長」とありますが、値上がりが保証される枠ではありません。
対象範囲はつみたて投資枠より広い一方、整理・監理銘柄、信託期間20年未満の投資信託、毎月分配型の投資信託、デリバティブ取引を用いた一定の投資信託等は除外されます。また、制度上の対象でも、利用する金融機関が取り扱っていなければ購入できません。
「成長投資枠=個別株専用」ではありません。
投資信託の積立にも使えます。つみたて投資枠と成長投資枠の両方で買える商品もありますが、対象かどうかと取扱いの有無は商品・金融機関ごとに確認します。
2つの投資枠は併用できる
2024年からのNISAでは、2つの投資枠を同じ年に併用できます。片方だけを使うこともでき、両方の上限まで使う必要もありません。なお、同じ年の2つの枠を別々の金融機関に分けることはできません。
| 使い方の例 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 | 年間購入額 |
|---|---|---|---|
| 積立だけ使う | 毎月5万円(年60万円) | 使わない | 60万円 |
| 積立と一括購入を組み合わせる | 毎月5万円(年60万円) | 年1回30万円 | 90万円 |
| 両方の年間上限を使う | 年120万円 | 年240万円 | 360万円 |
上の金額は制度を説明するための例であり、推奨額ではありません。年間360万円は使える最大額です。生活費、近く使う予定のお金、急な支出への備えを確保したうえで、価格が下がっても生活に影響しない範囲を考えます。
毎月の金額や年1回の買付を組み合わせたときの将来額は、新NISAつみたてシミュレーターで条件を変えて比較できます。表示結果は一定の仮定に基づく概算で、将来の運用成果を保証するものではありません。
迷ったときの使い分け
最初に「どちらの枠を埋めるか」を決める必要はありません。購入したい商品の種類、買付方法、家計から投資へ回せる金額の3点で整理します。
- 積立を簡単に始めたい:つみたて投資枠の対象商品と、無理なく続けられる積立額から確認する。
- つみたて投資枠では買えない対象商品を検討している:成長投資枠の対象か、利用する金融機関で取り扱っているかを確認する。
- 毎月の積立に加えて余裕資金を使いたい:成長投資枠を組み合わせる前に、使う時期と価格変動に耐えられる金額かを確認する。
- まだ目的や金額が決まっていない:枠を急いで使わず、生活資金と投資資金を分けるところから始める。
金融機関によって、取扱商品、最低購入額、積立日、決済方法、手数料、注文方法などが異なります。制度上買える商品でも、申込先での取扱いを必ず確認してください。
金融機関ごとの違いも確認
DMM 株・松井証券のNISA口座比較では、取扱商品、最低積立額、積立頻度、手数料、サポートを同じ基準で整理しています。
NISA口座を申し込める証券会社の一例
DMM 株はNISA口座の申込みに対応しています。つみたて投資枠・成長投資枠で利用したい商品の取扱い、費用、注文方法を公式案内で確認してください。
間違えやすい5つの点
1.成長投資枠だけでも利用できる
つみたて投資枠を使わなければ成長投資枠を使えない、という順番の決まりはありません。どちらか片方だけでも利用できます。
2.成長投資枠の年間240万円は総枠1,200万円とは別
240万円は1年間の購入上限です。1,200万円は非課税保有限度額1,800万円のうち、成長投資枠で使える総額の上限です。つみたて投資枠だけなら、総枠1,800万円まで利用できます。
3.年間投資枠は売却しても同じ年には戻らない
商品を売却すると、その商品の取得金額分の非課税保有限度額は翌年以降に再利用できます。しかし、売却した年の年間投資枠がその場で復活するわけではありません。簿価と売却額の違い、翌年の上限はNISA売却後の非課税枠の再利用で具体例を示しています。
4.2つの枠を別の金融機関へ分けられない
NISA口座は1人1口座で、同じ年のつみたて投資枠と成長投資枠は同じ金融機関で利用します。金融機関は年単位で変更できますが、変更手続きには期限と条件があります。
5.NISAなら損失を他の利益と相殺できるわけではない
NISA口座で生じた損失は税務上ないものとみなされ、課税口座の利益や配当等との損益通算、翌年以降への繰越控除はできません。非課税の利点だけでなく、この違いも確認します。
よくある質問
つみたて投資枠と成長投資枠で同じ投資信託を買えますか?
両方の対象になっている投資信託で、利用する金融機関が両方の枠で取り扱っていれば購入できます。すべての商品が両方の対象になるわけではないため、金融庁等の対象一覧と金融機関の商品ページを確認してください。
つみたて投資枠を年間120万円使わないと損ですか?
120万円は上限であり、目標額ではありません。未使用分は翌年へ繰り越せませんが、無理に使って生活資金が不足するほうが問題です。家計とお金を使う時期に合う金額を優先します。
成長投資枠でも積立できますか?
制度上は積立にも利用できます。ただし、対象商品や積立設定の可否、最低購入額などは金融機関によって異なります。
次に確認するページ
- 新NISAの始め方|口座開設前に確認したい制度と手順
- NISAの金融機関を変更する方法|期限・必要書類
- 新NISAつみたてシミュレーター|積立額・一括投資・現在資産を比較
- 金融庁「NISAを知る」
- 金融庁「つみたて投資枠対象商品」
- 国税庁「No.1535 NISA制度」
制度や対象商品は変更される場合があります。実際に購入する前に、金融庁の最新情報、商品説明書・目論見書、利用する金融機関の案内を確認してください。